コラム

ダウンジャケットの洗濯・シミ抜きのポイント

ダウンジャケットにシミ・汚れが付いていても、洗い方が分からずそのまま保管しようと考えている方もいるのではないでしょうか。ダウンジャケットをシミ・汚れが付いたままに使用したり保管したりすると、部分的に変色したりカビが発生したりするため注意が必要です。
そこで今回は、自宅でのダウンジャケットの洗濯やシミ抜きをする方法や、自宅で染み抜きをする際に注意すべきポイントを紹介します。

【目次】
1.ダウンジャケットの洗濯・シミ抜きを自宅で行う方法
2.ダウンジャケットのシミ抜きをする際の注意点
3.モンクレール等の高級ダウンジャケットは専門店に依頼しよう
4.今回のまとめ

ダウンジャケットの洗濯・シミ抜きを自宅で行う方法

ダウンジャケットの・洗濯シミ抜きの手順を紹介します。

洗えるダウン・洗えないダウンの素材

ダウンジャケットでもさまざまな素材があります。
素材や状態をよく見て、洗濯できるか見極めることが大切です。
洗えない素材や高級ダウンジャケットはクリーニング屋さんに依頼しましょう。

【洗える素材】
  • ナイロン
  • ポリエステル
【洗えない素材】
  • ウール
  • レザー
  • シルク
  • ポリウレタン
  • 毛皮や皮革が一部使われているもの

洗濯表示の確認

ダウンジャケットについている洗濯表示をチェックしましょう。
洗濯、漂白、乾燥、自然乾燥、アイロン、クリーニングなど洗濯マークに従って、洗濯をしましょう。

家庭用品品質表示法に基づく繊維製品品質表示規程の改正について(消費者庁)

新・洗濯表示の正しい意味は?(パナソニック)

使用する洗剤

使用する洗剤は、おしゃれ着用の中性洗剤が良いです。
粉石鹸では洗濯液が泡立てにくくなります。
また、洗濯後に羽毛をふっくらさせるたり、手触りをよくするため、柔軟剤を用意します。

洗剤を泡立てる

ダウンジャケットは、縫製が丈夫であれば、多少の負荷がかかる程度では傷まないため、入念にブラッシングをしてから洗いましょう。

ダウンジャケットのシミ抜きをする際のポイントは、ぬるま湯で洗剤をしっかりと泡立てて、洗浄力をアップさせることです。
ブラッシングをしやすいよう、洗剤をしっかり泡立てて、表面で洗剤が滑るようにします。

部分洗いをする

シャワーで汚れ部分に水を含ませてからブラシやスポンジで、少しずつ洗いましょう。
このとき、色のにじみの有無、素材の変化の有無を確認します。

襟・袖口など汚れの多い部分を重点的にブラッシングします。
強くこすると生地が痛むため、様子を見ながら少しずつ洗いましょう。
擦るのではなく押すようにして洗うことが重要です。

押し洗いする

袖、襟等、シミがついている箇所を重点的にブラッシングし汚れを落としたら、ダウンを優しく押し洗いをすることによって、羽毛の内部にまで浸透した汚れ・汗を洗い流します。

タライや洗面台にぬるま湯で溶いた洗濯液を入れ、全体が浸るように押し洗いをします。
ダウンジャケットに洗濯液を浸透・通過させるイメージです。

すすぎをする

すすぎが悪いと、洗濯成分や汚れが残り、輪染み・変色の原因となってしまうため、しっかりと行います。
押し洗いの要領で、きれいな水で2~3回すすぎます。

この時にもブラッシングした部分は洗剤が残らないようにしっかりすすぎましょう。
最後のすすぎの時に、柔軟剤を入れます。

脱水

よくすすいだダウンジャケットをネットに入れます。ファスナーやボタンは閉じて、畳んでから入れましょう。
脱水は洗濯機で1分以内にします。

脱水時間が長いと羽毛が傷んだり、型崩れの原因となってしまいます。

自然乾燥

軽く叩きながらダウンをほぐし、形を整えましょう。
型崩れ予防のため、厚みのあるハンガーで日陰での自然乾燥をしましょう。

タンブラー乾燥

半乾きになったら、低温でタンブラー乾燥をしましょう。
乾燥機を使用することで、羽毛内部まで乾燥させ、ダウンがフワフワになります。
乾燥温度が高いと素材が縮むため、低温で数回に分けて、様子を見ながらタンブラー乾燥しましょう。

コインランドリーの場合、乾燥温度が高く設定されている場合もあります。
途中でチェックしなから乾燥機を使用しましょう。

ダウンジャケットの洗濯・シミ抜きをする際の注意点

ダウンジャケットについた汗や袖口の汚れは、ブラッシングや家庭での手洗いで落とすことができます。
しかし、油汚れやインクなどのペンシミ、ペンキなどのシミは家庭で取ることは難しくなります。
市販のしみ抜き剤やベンジン・アルコール、漂白剤はおすすめしません。

難しそうなシミや素材はクリーニング店に相談してください。

ダウンジャケットをご自分で洗濯する場合は、洗濯表示や使われている素材、革や毛皮の有無、ファスナーやボタンの破損など細部までよく確認し、注意深くお手入れをしてください。

また、モンクレール等の高級ダウンジャケットの場合、ポリエステルやナイロンといった素材で作られていても繊細な生地を使用しているケースが多いため、自宅で洗濯・シミ抜きをする際には十分に注意しなければなりません。

長期間綺麗な状態で着用したいのであれば、クリーニング店にシミ抜きを依頼するのがおすすめです。

モンクレールの高級ダウンジャケットは専門店に依頼しよう

モンクレール等の高級ダウンジャケットは、装飾が施されていたり高品質な生地を使用していたりするため、通常のクリーニング店では依頼できないことがあります。
また、高級ダウンジャケットを取り扱った件数が少ないと、シミ抜きに失敗する可能性もあるでしょう。

高級ダウンジャケットのシミ抜きをクリーニング店に依頼する場合は、高級ブランドのクリーニングを専門に扱っている、もしくは取扱数が多いお店に依頼するのがおすすめです。
繊細な衣類のクリーニングは、専門的なスキルや経験が求められます。

クリーニング店のウェブサイトをチェックして、高級ダウンジャケットを取り扱っているか、シミ抜きをした実績があるかを確認することが大切です。

今回のまとめ

ダウンジャケットの洗濯・シミ抜きは自宅で行うことも可能ですが、シミ抜きの方法を誤るとダウンジャケットのボリュームがなくなったり、形が崩れたりすることがあります。
素材にあった適切な方法で、洗濯をしましょう。

自分では難しいと判断したダウンジャケットはクリーニング店に相談しましょう。

高級ダウンジャケットは、高級アイテムを扱っているクリーニング店に依頼するのがおすすめです。
一般的なクリーニング店にダウンジャケットのシミ抜きを依頼しても、高級ブランドのアイテムは対応してもらえない可能性があります。
高級ダウンジャケットはシミ抜きにはスキル、経験や技術が必要なため、高級ダウンジャケットのクリーニング実績が多いお店に依頼しましょう。