モンクレール等の高級ダウンジャケットの撥水加工がオススメの理由
モンクレール等の高級ダウンジャケットを扱うクリーニング店では、撥水加工を施すサービスを提供していることが多いです。
しかし、市販の防水スプレーを使用するのとクリーニング店の撥水加工はどのような違いがあるのか、高級ダウンジャケットに撥水加工を施す必要があるのかなと、疑問を抱く方もいるでしょう。
そこで、高級ダウンジャケットに撥水加工を施すことによってどのような効果が得られるのか、メリット・デメリットを詳しく紹介します。
【目次】
1.高級ダウンジャケットの撥水加工サービスとは
2.市販の防水スプレーとクリーニング店の撥水加工の違い
3.高級ダウンジャケットは撥水加工するのがおすすめな理由と撥水加工のメリット
4.撥水加工のデメリット
5.高級ダウンジャケットの撥水加工の持続期間は？
6.今回のまとめ
高級ダウンジャケットの撥水加工サービスとは
クリーニング店で行われる高級ダウンジャケット撥水加工とは、洗浄した後にアイテムの表面に撥水成分が配合された膜を作るための加工です。
撥水加工を施した高級ダウンジャケットを着用していれば、雨に降られた際や泥はねなどトラブルが起こった際に、生地の奥まで水が染み込みにくくなることがメリットだといえます。
撥水加工の仕組み
クリーニング店で依頼できる高級ダウンジャケットの撥水加工サービスで使用されるのは、シリコン系もしくはフッ素系樹脂をメインにした薬剤です。
高級ダウンジャケットの生地を完全に覆うことはなく、通気性は維持でき、ダウンジャケットが蒸れることはありません。
プロが使用する薬剤は、市販されているスプレーと比較して成分が強力で、より水を弾くことが特徴です。
また、機械を使ってムラなく撥水加工のコーティングを行い、撥水成分を定着させられるため、長期間撥水効果が続きます。
防水加工との違い
撥水加工は水を弾く加工、防水加工は水を通さない加工になります。
ダウンジャケットなどの衣類の場合は、通気性を保ちつつ、生地表面にコーティングをするため、『撥水加工』となります。
雨合羽、レインコート、登山靴、テントなどは水の侵入を防ぐ『防水加工』となります。
防水加工は素材自体に加工が施されているため、クリーニング店では基本的に撥水加工となります。
市販の防水スプレーとクリーニング店の撥水加工の違い
手軽で安価な市販スプレーをダウンジャケットに使用することも可能です。
しかし、使用方法を間違えると、高級ダウンジャケットにダメージを与えてしまうため注意が必要です。
スプレーでシミ・変色する場合がある
市販の防水スプレーを使用した場合、素材に合ったスプレーを使わないと、シミや変色になる場合があります。
必ずスプレーに記載してある、使用可能な素材を確認しましょう。
スプレームラによる撥水不足やシミ
自分でスプレーする場合は均一にかけることができず、十分な撥水効果が得られない可能性があります。
また、一部分にスプレーを吹き付け過ぎると、撥水液が溜まってシミや変色の原因になります。
防水スプレーは吸い込むと危険
自分で防水スプレーを使用する場合は、屋外で使用が基本です。
防水スプレーの撥水成分には『フッ素樹脂』や『シリコン樹脂』を吸い込むと、肺に付着し肝機能障害・呼吸困難により死に至るケースもあります。
十分注意して使用しないといけません。
▶その防水スプレー、ちょっと待って！（NHK生活情報ブログ）
クリーニング店の撥水加工
クリーニング店での撥水加工の場合、専用撥水液に漬け込む方法や撥水液の吹付けによって衣類に加工を施します。
そして撥水効果をより高めるために、高温乾燥によって撥水剤を衣類に定着させます。
この一手間によって撥水の効果は大きく変わるため、クリーニング店での撥水加工は効果が高いのです。
衣類の専門家が素材に合わせて加工
クリーニング店では素材や状態に合わせて、撥水加工を行います。
素材や状態はもちろんのこと、撥水剤の量・乾燥方法など工夫して、品物に合った加工ををしてくれ安心です。
風合い・手触りはほぼ変わらない
撥水によって手触りや質感が大きく損なうことはありません。
多少の手触り変化の可能性はありますが、カッパやビニールのように極端にツルツル・テカテカになることはありません。
高級ダウンジャケットに撥水加工をするメリット
高級ダウンジャケットへの撥水加工で得られる効果について、それぞれ詳しくチェックしておきましょう。
雪や雨から生地を守れる
高級ダウンジャケットに大量の水分が染み込むと、羽毛が縮んだりカビが発生したりといったデメリットがあります。
しかし、撥水加工を施してあれば、雨や雪が降ってもダウンジャケット内部に水分が染み込むのを予防できます。
水分がダウンジャケットに浸透してしまうと、羽毛は乾燥しにくいため、羽毛の収縮、悪臭、カビの原因となってしまいます。
汚れの付着を予防できる
高級ダウンジャケットに撥水加工を施すと、飲み物や調味料などをこぼした際にシミがつきにくいことが特徴です。
通常は落としにくいような汚れであっても、撥水加工を施していれば表面を拭くだけで汚れを落とせる可能性が高いです。
高級ダウンジャケットの撥水加工をすることで、生地の汚れや傷みを予防でき、クリーニングやシミ抜きの回数が軽減できるでしょう。
クリーニング時の汚れ落ちが良くなる
撥水加工がしてあると、表面に汚れやシミが付きにくい上に、クリーニング時には汚れが落ちやすくなります。
これは、クリーニング時に撥水コーティングに付着していた汚れを一緒に洗い流すため、ダウンジャケット表面がキレイになる仕組みです。
カビや嫌なニオイの予防になる
撥水加工をせずに、着用後そのままにしていると、濡れた水分や汚れが元になり、カビや雑菌が繁殖し、ニオイの発生につながります。
適切に撥水加工が施してある衣類は、原因になる水分や汚れを防ぐため、結果的にカビや悪臭の予防になるのです。
保温効果が持続
撥水加工によって守られたダウンジャケットは、汚れ・湿気を防ぐことによって、羽毛の収縮・ボリュームダウンを抑えます。
高級ダウンジャケット・コートで大切なボリューム・シルエット・保温性を持続させ、長く着用することができます。
撥水加工のデメリット
- 自分で防水スプレーをする場合は安価だが、シミや健康障害などのリスクがある
- クリーニング店での撥水加工は有料（追加料金）
- 撥水加工をしても完全には水を防げないため、雨の着用は不可能
- 着用回数によって撥水効果が落ちてくる
- 洗濯・クリーニングのたびに効果はなくなる
高級ダウンジャケットの撥水効果はどのくらい続く？
市販の撥水加工スプレーを使用する場合には、ダウンジャケット着用するたびにスプレーを吹き付ける必要があります。
クリーニング店で撥水加工を依頼した場合には、撥水剤が定着しているため、半年から1年程度効果が持続することが期待できます。
ただし、着用回数や着用状況によって効果の持続期間は変わってきます。
汚れの付着やスレ・摩擦によって効果は落ちてくるため、シーズンごとのクリーニング・撥水加工がお勧めです。
クリーニングのたびに撥水加工がオススメ
高級ダウンジャケットは自分で気軽に洗濯できません。
クリーニング店での適切なお手入れが必要となります。
ダウンジャケットなどのアウター衣類は雨や雪、汚れが付きやすいため、撥水加工をすることがお勧めです。
大切な高級ダウンジャケットであれば、専門店でクリーニングをしてもらい、一緒に撥水加工をすることで、長く暖かく着用することができます。
今回のまとめ
高級ダウンジャケットの撥水加工サービスを受けることによって、水分や汚れがダウンジャケット内部に浸透しにくくなり、生地をきれいな状態に維持する効果が期待できます。
クリーニング店に依頼する頻度が減ったり染み抜きを行わなくても良かったりと、色あせや生地が傷むことを予防でき、高級ダウンジャケットの着心地や風合いを長期間維持することにもつながるのです。
モンクレール等の高級ダウンジャケットは、クリーニング店で撥水加工サービスを受けることを検討しましょう。