コラム

ダウンジャケットのボリュームをふわふわに復元する方法

モンクレール等の高級ダウンジャケットがボリュームダウンしていると、見た目が悪く、保温性も下がります。
今回はダウンジャケッがボリュームダウンする原因と、ボリュームを復元する方法を実践しましょう。

また、高級ダウンジャケットのボリュームがなくなった場合は、専門のクリーニングでボリュームアップする方法を紹介します。

【目次】
1.ダウンジャケットのボリュームがなくなる原因とは
2.ダウンジャケットのボリュームを復元する方法
3.高級ダウンジャケットのボリューム復元はクリーニング店に依頼しよう
4.今回のまとめ

ダウンジャケットのボリュームがなくなる原因とは

ダウンジャケットがボリュームダウンする原因として、保管方法やお手入れ方法が適切ではなく、羽毛が型崩れしたり潰れることが挙げられます。

汗などの湿気や洗濯時の乾燥不良

ダウンジャケット・ダウンコートがボリュームダウンする最大の原因は、誤った洗濯や乾燥方法です。
ダウンジャケットは、水分によってボリュームダウンします。

汗を吸収していたり、誤った洗濯方法によって汗や皮脂といった汚れが除去できていなかったり、しっかりと乾燥させておらず羽毛が偏ったり潰れたりしたことが原因でボリュームダウンしてしまいます。

圧縮袋やクローゼットへの詰め込み

ダウンジャケットの詰め込み過ぎ

保管場所を取るダウンジャケットは、布団などの圧縮袋に入れてペシャンコにする方がいらっしゃいます。
羽毛の空気を抜いて潰した状態で保管するため、圧縮時に羽毛の羽根が折れたり潰れたりして、戻らなくなってしまいボリュームダウンしてしまいます。
また、クローゼットや押入れでギュウギュウに詰め込み過ぎると、ダウンジャケットが潰れたりシワになってしまいます。

ダウンの羽根抜け

ダウンジャケットの表面や縫い目から羽根が抜け出てくることがあります。
これはフェザーの硬い軸部分が、表面生地やステッチの隙間から突き出てしまうためです。

この突き出てしまった羽毛を糸くずかと思って抜いてしまうと、ダウンのボリュームダウンに繋がります。
むやみに引き抜かず、中へ押し戻したり、硬い軸部分だけ切り取りましょう。

ダウンジャケットのボリュームを復元する方法

ダウンジャケット・ダウンコートのボリュームを、ふわふわに戻すための簡単な方法を紹介します。

洗濯のプロのクリーニング店では、品物・素材・状態に応じた洗浄方法・乾燥方法を行います。
クリーニング店でのダウンの乾燥方法としましては、自然乾燥・温風静止乾燥・タンブラー乾燥などで、乾燥・ほぐしをします。

家庭で出来るフワフワ・ボリュームアップ方法をいくつかご紹介します。

まずはダウンを上下に振る

ダウンジャケットがボリュームダウンした場合は、ダウンの羽毛・羽根内部に空気を含ませ、縮まったり固まった羽毛を広げます。

手で揉みほぐすをする前に、ダウンの裾や肩部分を持って、パタパタとダウンを上下に振ります。
洗ったタオルを干す時に振る感じです。

まずは上下に偏った羽毛を振ってほぐします。
同じ方向だけでなく、肩や裾、袖など持ち替えて、各方向で振ることで、羽毛を広げます。

手でもみほぐす

手でもみほぐす方法は、ダウンのブロックごとにほぐします。
(ミシン目で区切られたモコモコした各ブロック部分)

少しずつ指でつまみながら羽毛の塊や絡まりをほぐしたり、上下に振ったり、手のひらで揉んだり、軽く手で叩きながら、空気を含ませます。

この時に、強く叩いたり布団叩きで叩くと、中の羽根が折れてしまったり、外の生地が傷んだり、ダウンの縫製が傷んだりしてしまいますので、注意が必要です。

実際に洗いたてのダウンは、手で触るとナイロンの内側で羽毛が固まったり、偏っているのが分かります。
上記の方法をすることで、だんだんとほぐれるのが分かります。
乾燥しながら各ダウンブロックごとに行うことで、ふっくらするかと思います。

日陰干しする

ダウンジャケットの乾燥

ダウンジャケットの内部に空気を入れたら、晴れた日に数時間程度日陰干しし、ボリュームダウンの原因になる湿気を除去します。
ダウンジャケットは乾燥させるまでに時間がかかるため、天気の良い日に数時間の日陰干しを数回ほど行って十分に乾燥させましょう。

ダウンジャケットを乾燥させる際には、肩の部分が太いハンガーを使用するのもポイントです。
乾燥機を使用して湿気を除去する方法も有効ですが、自然乾燥をしたほうが型崩れを予防できます。

布団乾燥機や靴乾燥機を使用する

ダウンジャケットの湿気除去には布団乾燥機や靴乾燥機を使うのも有効です。

温風をダウン内部に行き渡らせることで、湿気を取り除き、臭い・カビ対策もできます。
低温モードで約30分、ふんわりとボリュームアップします。

布団乾燥機や靴乾燥機を使う前提として、ダウンを洗って、自然乾燥で乾かした状態のうえで行います。

布団乾燥機でダウンをフワフワに

布団乾燥機をする前に、ダウンを振ったり、羽毛を軽く手もみでほぐします。

ダウンを平らに広げ、ファスナー・ボタン・ホックは全て閉めます。
首まわりのホックやマジックテープはなるべく閉め、フードがあれば、フードで首の開口部にフタをする。
袖口はそのままでも結構ですが、隙間や開口部などの隙間をなるべく無くし、熱が逃げないようにしてあげると良いです。
袖口からあまりにも熱が出てしまうようであれば、輪ゴムで閉じてあげると良いかもしれません。

状態や温度に応じて、ノズル先端を袖等に変えてあげ、その都度もみほぐします。
10分~30分くらいの使用で良いかと思います。

温風で温めながら、その都度ほぐすことで羽毛が開いて、ボリュームアップ・保温性が戻ります。
また、温風をダウン内部に行き渡らせることで、湿気を取り除き、臭い・カビ対策もできます。

タンブラー乾燥で行う、温風で回転・たたきほぐしを、
布団乾燥機で、温め乾燥しながら、たたいたり、揉みほぐしたりするイメージです。

布団乾燥機は低温モードで

ホース先端はお腹から胸辺りまで差し込み、布団乾燥機は『低温モード』で、まずは数分程度様子を見ながら、時々もみほぐします。
乾燥機によっては高温が出る場合もあるかもしれません。
同じ部位で長時間の使用は避けてください。

高級品・デリケート品は送風モードで

ダウンによっては革やファー(毛皮)、特殊加工やプリントなど、様々な素材・加工の品物もあります。
デリケートな品物は、布団乾燥機の『送風乾燥モード』にしたり、『短時間』や『乾燥機を使用しない』等の注意が必要です。

また、温風や局所乾燥によって、ファスナーや金属ボタン・金具などが高温になる場合もありますので、注意してください。

ドライヤーボールやテニスボールを使って乾燥機で乾燥する

ドライヤーボール

自然乾燥させただけではダウンジャケットのボリュームが復元できない場合には、乾燥機にドライヤーボール・テニスボール数個とダウンジャケットを入れて乾燥させる方法が有効です。

乾燥機の中でボールがダウンジャケットを叩くようにして羽毛ほぐすため、ボリュームアップが期待できます。

ドライヤーボールとは、洗濯物と一緒に乾燥機に入れるだけでふんわり仕上げてくれるボール状のアイテムです。
ドライヤーボールは繰り返して使え、静電気防止・洋服のからまり防止・乾燥時間の短縮などの効果もあり、1000円程度で購入できるため、1セットは持っていても良いかと思います。

ドライヤーボールがない場合には、靴下やタオルを丸めて入れる方法もあります。

乾燥時間は5~10分程度が目安ですが、ダウンジャケットを洗い、生地が濡れているのであれば数回に分けて様子を見ながら、時間を長くするなど調整します。

乾燥機での注意

乾燥機を使えないダウンジャケットもあるため、乾燥機を使用する前に洗濯表示をチェックするのを忘れないようにしましょう。

乾燥機での高温乾燥は生地が劣化したり、縮む可能性があるため、低温で乾燥機にかけることが重要です。

また、高級ダウンジャケットなどの場合にはファスナーのつまみやボタン、ワッペンなどデリケートな素材が使用されている場合があります。
金属パーツが付いている場合は、乾燥機の回転によって傷や破損等のリスクがあるため、保護や注意が必要です。

自分でボリューム復元が難しい場合は、クリーニング店に依頼しよう

クリーニング店

クリーニング店と家庭のメンテナンス方法の違いは、洗浄・乾燥や仕上げすべて違います。
専用の洗剤や設備、技術・知識・経験をもとに、クリーニング店ではダウンジャケットの生地や裏地、取り扱い表示、加工方法など様々な状態を見て洗濯・乾燥方法を決めています。

高級ブランドダウンは専門クリーニング店へ

特に高級ダウンジャケットはデリケートな素材やパーツが使われており、自分で洗って失敗していまうこともあります。

高級ブランドダウンのクリーニングやボリューム復元を考えている方は、専門のクリーニング店をお勧めします。
ボリュームアップに適した洗濯方法と仕上げを行っているため、生地を傷めずにボリュームを復元できる可能性が高いでしょう。

高級ブランドのクリーニング店

今回のまとめ

ダウンジャケットのボリュームがなくなると、見た目が悪くなるだけではなく防寒機能が低下します。
洗濯表示をチェックし、自宅で洗濯できない場合にはクリーニング店に依頼するのがおすすめです。
自宅で洗濯できるようであれば洗濯しても良いですが、よりボリュームダウンするリスクもあります。

モンクレール等の高級ダウンジャケットの場合は、取り扱い実績があるクリーニング店やダウンジャケット専門のクリーニング店に依頼して、ボリュームを復元させられるかどうか相談してみましょう。

 

この記事を書いた人

長谷川 寿年

株式会社 協和クリーニング 代表取締役・クリーニング師

街のクリーニング店3代目として約30年携わっています。インターネットでの宅配クリーニングをいち早く始め、ブランドバッグ・革ジャン・ウェディングドレス・高級ダウンクリーニングなどの、特殊クリーニングのアドバイザーを努めています。